「いまだにトイレを流さない子どもがいるんですよ」
これは、幼稚園に通うお子さんがいるクライアントさんとの会話の一部。
どういうことか?
そのトイレを流さない子は家が自動で流れるトイレなので、トイレとはそういうものだと思っているらしい。そのため、幼稚園でも流さないとのこと。幼稚園で教えても流さない理由が気になりますが・・・
それは置いておいて、僕が何を言いたいかというと
人は自分の経験したことが全てであり、その範囲でしか行動できないってこと
退職をメールで伝えると聞いた時のショックも今ならわかる
話は飛んで3〜4年前になりますが、知り合いで人事部長をしている方から聞いた話で
「最近は退職したい時にメールで言ってくるんだよ」
ということがありました。
当時の僕はショックを覚えたというか、本当に驚きました。ありえないですねーというような話から、よくある理解出来ない若者あるある(苦笑)を話したような覚えがあります。
でも今なら理解できます。
きっとそのメールで退職を伝えた社員さんは、採用の合否をメールでしか受けていなかったのではないかと。
先ほどの、トイレは自動で流れると思っている子どもと同じで、会社の連絡事項は全てメールでOKだと思っていたんだと思います。
なぜなら
その経験しかないから。
「退職する時はメールじゃだめだよ!」なんて教わってないから、自分の経験則からの行動をしただけなんですね。
だから固定観念で判断しちゃ駄目だよ!なんてことを言って終わっては意味がありません。
もう少し掘り下げて考えます。
便利になることでの問題が顕著になってきた
- トイレが自動で流れる
- 何でもメールで伝えることができる(既にメールも古いと言われつつありますが)
両方とも便利になった結果ですよね?
便利になったにも関わらず、その便利さから別の問題が起こったわけです。
問題の理由は2種類です。
- 環境の問題
- 人の問題
それぞれお話します。
環境の問題
まずは環境の問題。
これは、どれだけ家庭で便利になったとしても、世の中で追いついていなければ問題は起きるということです。
今回の、「子どもがトイレは自動で流れるものだ」と思っている点については、仮に今後家庭のトイレが全て自動で流れるようになったとしても、幼稚園や学校はもちろん、お店でも同じ環境が整わないと問題は起こります。
自分の経験が全てなので。
人の問題
一方人の問題は、便利かそうじゃないかではありません。「なぜそうなるのか?」を理解しようとするかしないかの問題です。
例えば、今回のお話で言えばメールで退職を伝えること。
その理由は、合否の連絡をメールでしか受けた経験がないから(聞いたわけではないので想像ですが)
このように理解することで、急にそのような問題が起きたとしても、ただ怒って終わるということにはなりません。
世代間の問題はいつの時代もついてまわります。
「理解できないよね」で終わらず、「なぜそうなるのだろう?」と考えることが大切だなと強く感じます。
特に、あなたがコンサルタントをしていたり、誰かしら相談を受けることがある立場であれば、この「なぜそうなるのだろう?」は常に持っておくべきですし、自分の経験則だけで判断することの危険性を知っておいて欲しいと思います。
アイデアを出す時に逆の発想は使える
便利になったことで起こる問題についてお話しましたが、もしあなたが何かしらアイデアを考えることがあれば、逆の発想を使うことができます。
つまり
今便利なものって昔はどうだったんだろう?
こう考えてみることです。
- より便利に
- より効率良く
というのを考えることは多いですが、
- 便利ではなかったころはどうだったのか?
- もっと効率が悪かった時はどうだったのか?
を考える人はなかなかいないのではないでしょうか。
ということは、そこに新しい発想のヒントがあるかもしれないということです。
まとめ
子どものトイレ事情から、アイデア発想法についてのお話でした。
人は自分の経験したことが全てであり、その範囲でしか行動できません。
これからも驚くような問題を目の当たりにすることはたくさんあるでしょう。便利さや進化によって、「当たり前」の変化も早くなることでしょう。
それら問題や変化に対して文句を言ったり、愚痴っても仕方がありません。
それらの問題や変化をチャンスととらえ、新しいアイデアの発想やビジネスに繋げることを考えてみてはいかがでしょうか。
大川
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