『差別化したい』
本当に多くの方がおっしゃる言葉です。
商品やサービスを競合他社と差別化することは、もちろん戦略として必要でしょう。
実際に競合との差別化によって、大きく売上を伸ばした会社はたくさんあります。
今回は、差別化をした実際のお店を例に、「差別化を作る1つの方法」と、「その差別化で選ばれるために必要なこと」についてお話をします。
そもそもなぜ差別化が必要なの?
具体例の前に、『差別化』という言葉について少しお話しましょう。
そもそも差別化とは何でしょう。
差別化とは
他との違いや独自性を明確に打ち出すこと。
引用元:大辞林 第三版
当たり前ですが、そのまんまですね。
では、そもそもなぜ差別化が必要だと思いますか?
色々な回答があるでしょうし、恐らくどれもが正解です。なので、ここでは
価格競争をさけるため
とします。
もちろん、価格によって差別化をはかることも出来ますし、実際にやっている方や会社はあります。
ですが、僕ら“ひとりビジネス”や小規模企業の経営者であれば、価格を差別化に使うことはせず、価格競争をさけるために差別化を使ってください。
差別化の作り方『お客様を絞る』
「ペルソナを作ろう」とかではありません。
簡単に言えば、『◯◯専用』にするということです。
とはいえ、『◯◯専用』にするだけなら簡単です。
それだけではなく、専用とした方が求めているものをしっかりと踏まえた商品やサービスを作りましょう。
ちょっとわかりづらいですね。
はっきり言ってしまえば、◯◯専用としただけでも、同じ商品やサービスで売上を上げることは可能です。
それだけ『人は選ぶことが苦手』ということを意味しています。
ですが、それだけではリピートに繋げるのは難しいでしょう。
続ける理由(求めているもの)がわからないからです。
具体的な例を出します。
オタク向け美容室
オタク向け美容室って知ってますか?
秋葉原にあるのですが、『OFF−KAi』というお店です。
特にアニメのようです。
偏見ではないですが、皆さんの中にも「オタクの方って髪に対してそこまでお金をかけるイメージはない」という方もいるのではないでしょうか。
失礼ながら、僕もそうでした。
ですが、このお店の料金はカット5400円と、普通の美容室と変わりません。
では、なぜこの金額でもお客様が来るのでしょうか?
それには、ターゲットであるオタクが、美容室に対して抱えている不満を考えてみましょう。例えば、
- せっかくなら好きな話で盛り上がりたい
- 周り(会社など)にはオタクであることを知られていないので、話せる場が欲しい
- そもそも美容室が嫌い(会話が苦手・見たくない雑誌しかないなど)
あくまでも想像でしかありませんが、恐らく3つとも大きく外れていることはないでしょう。
おもしろいのは、通常不満に思うであろう『カットなどの技術』『接客』などは入っていないということです。
差別化によって変えるのは商品やサービスとは限らない
先ほど
専用とした方が求めているものをしっかりと踏まえた商品やサービスを作りましょう。
と言ったのを覚えていますか?
このお店は、専用とした方(オタクの方)が求めているものをしっかりと踏まえました。それによって何が起きたかというと、
苦手だったり不満のある場所を、むしろ行きたい場所にした
ということです。
差別化、つまり『◯◯専用』としましたが、商品は変わっていません。
商品は「カット」や「パーマ」です。
変えたのは『場』です。
- 好きな話の出来る場
- 同じ趣味の人が集まる場
- 自分らしくいられる場
を提供したのです。
これは、美容室など実際の『場所』に限った話ではありません。
あなたがコーチやコンサルタント、あるいはセラピストなどでも同じです。
あなたの提供する『場』によって、差別化を作ることは可能なのです。
あなたはどんな『場』を提供しますか?
さいごに
いつもの「まとめ」ではなく、今日はちょっと僕の話。
話題として美容室を出したので、(ちょっとだけ)美容室にちなんだお話です。
僕は計画的に髪を切りません。
「今日切りたい!」と急になるので、切りたい日に切ります。
以前まだ会社員時代の話ですが、営業中に髪を切りたくなりました。
しかも、パーマをかけたくなったのです。
それまでも営業中に髪を切ったことはありましたが(ごめんなさい。あなたはやったら駄目ですよ!)、さすがにパーマはまずいと思いつつ、結局やりました。
で、会社に戻っても誰も全く気づきません。
1人仲の良い先輩が大胆な行動に笑ってくれたくらいで、上司も気づきません。
なぜ最後にこんなことを話しているのかというと、
人は本当に他人に興味がない!
ということを伝えたかったからです。
朝礼が終わって会社を出た営業マンが、帰ってきたらパーマをかけていても気づかないくらい、人は他人に興味はなく、自分にしか興味がないのです。(決して影が薄かったわけではありません。きっと…)
新しいことをやる、他と違うことをやるという時に、人は必ずと言っていいほど躊躇します。
なぜ躊躇するかというと、リスクを考えたり不安になることもありますが、
他人の目を気にするから
ということも多いです。
ですが、あなたが思っている何倍も何十倍も、他人はあなたを気にしていません。
周りの目ではなく、あなたはあなた自身を信じて行動して下さい。
自分を信じて行動すれば、言い訳は出ません。
言い訳が出るのはそこに「あなた以外」が入っているからです。
全く別の話でどんどん進んでしまいそうなので、今日はこの辺で!
大川
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