
さて、今日はそのご相談内容についてです。具体的な商品やお名前は出せないので、お名前は、栃木から来てくれたので栃木さんとします。取扱っている商品は数百円のものが多く、高くても数千円と思ってください。
栃木さんからのご相談内容
商品が売れません。よく価格を上げるという話を(僕が)していますが、扱っている商品は元々高品質ではないし、これから新しく改良するのは難しい状況です。高い設定にして販売している会社もありますが、かけているコストが違うので同じようにはできないと考えてます。
【商品やサービスが売れない】
ビジネスをしていて、この悩みを持たない方のほうが少ないかもしれません。
あなたがもし、栃木さんと同じように「商品やサービスが売れない」と悩んでいるなら、しかも、扱っている商品が「高性能や高品質ではない」と思っているのであれば、必ず読むことをオススメします。
なぜなら、
高性能や高品質って、人によってはもちろん、状況によっても全然違うからです。
もう一度あなたの商品やサービスを見直すきっかけにしてください。
その高性能は誰のため?
今回栃木さんの相談内容にありました
「元々高品質ではないし、改良するのは難しい」
ここがポイントです。
そもそも高品質と高性能はイコールではありません。
高品質イコール高性能では全くないのです。
逆に、品質が低くても、人や状況によっては高性能になることもあります。
高品質の万年筆を全く使わない社長
僕のクライアントさんで、学習塾を経営している社長さんがいるのですが、その社長は趣味で万年筆を集めています。僕が見せていただいただけで7〜8本くらいありました。(1本数万円するそうです)
ですが、使っているのを見た事がありません。
僕は万年筆に詳しいわけではないので「モンブラン」くらいしか知りませんが、一度書き比べをさせてもらったことがあります。その時に言った感想は、
「どれもめちゃくちゃ書きづらい」
もちろん、僕がたまたまかもしれませんが、高ければ高い程書きづらくなる気がしました(笑)
社長も同じようで
「ね、書きづらいでしょ?」って笑ってましたから。
高品質が高性能であればおかしいですよね?1本何万円もする万年筆が書きづらくて仕方ないわけですから。
つまり高級な万年筆を持つのは、別に書きやすさを求めているわけではないのです。
なぜなら、100円のボールペンのほうがよっぽど書きやすいからです。
書きやすさという性能を求めていれば、100円で手に入れることが出来るのです。
あるいは『時計』もそうですよね。
時間を見たいなら、デジタルで大きく表示されるのが一番見やすいはずです。
ですが、時間が見づらい時計は世の中にたくさんあります。
しかも、先ほどの『万年筆』と同じように、高ければ高い程見づらい傾向にある(気がします)。
時計の場合は、既にコモディティ化されてしまい、本来の使い方とは完全に変わっているので仕方ないですが。。
コモディティ化とは
市場参入時に、高付加価値を持っていた商品の市場価値が低下し、一般的な商品になること。
高付加価値は差別化戦略のひとつで、機能、品質、ブランド力などが挙げられるが、コモディティ化が起こると、これらの特徴が薄れ、消費者にとっての商品選択の基準が市場価格や量に絞られる。
売れない商品やサービスを売れる商品やサービスに変えるには
さて、ここからが本題。
わかりやすく『万年筆とペン』を例にお話します。
あなたは普段文字を書きますか?
もしあまり書かないとしても、普段からたくさん文字を書く仕事をしていると仮定してください。
その場合、あなたは『万年筆』と『普通のボールペン』どっちを使いますか?
あるいは、あなたが学生だったとして、100問の計算問題を競争するとしたら?
万年筆って確かに高品質と言えるでしょう。使っている素材も高級です。
ですが、
たくさん文字を書く人にとって『高性能』と言えるでしょうか?
急いで文字を書く人にとって、『高性能』と言えるでしょうか?
書きづらくて重い万年筆と、軽くて書きやすい100円のボールペン。
文字をたくさん書く人や、急いで文字を書く人にとっては100円のボールペンの方がよほど高性能と言っても良いはずです。
つまり、高品質は確かに誰にとっても高品質です。
ですが、高性能は、人によって全く違うわけです。
この違いは非常に大きいのですが、なぜか販売する側になると、「高品質=高性能」と勘違いしてしまいます。
栃木さん同様、あなたの商品やサービスも『誰が』『いつ使うか』によっては高性能であるはずです。
どう考えてもわからないというのであれば、作ってしまえば良いのです。
あなたの売っている商品やサービスで、ライバルが高性能や高品質とうたっているところはありませんか?
そことの違いはないですか?
高品質の場合、基本的には価格も高くなります。
ですが、高性能は高品質である必要はありません。
低価格で高性能は可能です。
特にあなたが“ひとりビジネス”をしているなら確実に高単価で高利益商品が必要です。
あなたがもし、商品やサービスが売れないと悩んでいるなら、しかも、高性能や高品質ではないと思っているのであれば、もう一度見直してみてください。
- 誰が
- いつ使うか
ここをポイントに考えてみましょう。
まとめ
商品が売れないというたくさんの方が悩むご相談に対して、1つの考え方をお伝えしました。
1つの考え方というのは、今回栃木さんからの相談内容から『品質』という言葉が出たので高品質と高性能についてお話しました。

「これだけ言っておいて!!」なんて言わないでくださいね^^;
1つの考え方とはいえ、今回のお話は「品質」や「性能」だけではなく、とても大切な内容です。
- 誰が
- いつ使うか
あるいは
- 誰が
- どのような理由で使うか
これにしっかりと答える事が出来れば、あなたの商品やサービスも今とは違った売り方、違った価格で販売する事が可能になりますよ。
大川