売上をアップするとても簡単な方法があります。
それは、人気になること。
人気店、人気商品、あるいは人気者もそうですね。
行列の絶えない人気店は、たいがい売上も良いです。(そうじゃないこともありますが…)
何ヶ月も待たないと手に入らない人気の商品を扱っていると、売上はどんどん上がるでしょう。
『人気=売上』というのは簡単な図式です。
「いやいや、人気店になるのが難しいんだよ!」
「人気の商品なんて簡単に作れるわけないだろ!」
という声が聞こえてきそうですが・・・
確かにそうかもしれません。
ですが、人気店や人気商品は、本当に自然と人気が出たのでしょうか?
売上をアップさせるために、仕掛けられたことである可能性はないでしょうか?
ビジネスを仕掛ける側の視点を、あなたは持っていますか?
なぜあの店や商品が人気になったのか、あなたは考えたことがありますか?
目次
売上アップに必要な視点①行列のできるお店
行列のできるお店はたくさんあります。
あなたも普段の生活圏の中に、1つや2つはあるのではないでしょうか。
行列ができているお店を見た人は、当然ですが「人気あるんだな」と思いますよね?
しかも、毎日のように行列ができていたら、たまたま空いているのを見かけたら入ってしまう人も多いでしょう。
それだけ行列というのは、人に与える影響が大きく、売上アップにも貢献してくれます。

これは実際に僕の経験ですが、大人気のラーメン屋さんの前をよく通っていました。
常に何十人と並んでいて、入るのに1時間は当たり前のお店です。
たまたま16時頃の空いている時間に初めて入ってビックリしたのは、カウンターに席が6席だけだったこと。
学生だった僕は
「これだけ並んでるんだから、もっと広いお店にすればいいのに!」
って思いました。
今はいきなりそんな単純な考えは一切しませんが、当時はもっと広くすればお客さんはたくさん入るし、もっと儲かるのにって考えました。
しかも、狭くて待たせることはお客さんの事を考えていない、とすら思っていました。
ラーメン屋さんがビジネスを仕掛ける視点
もちろん狭い店にしていたのは、わざとです。
狭い店にすることで行列を作り、人気店にしたわけです。
もちろん、ただ狭くして入る人数を減らせば良いという単純な話ではありません。
実際には、行列が嫌で来店しない人も出てきます。
僕も並んでまで入ろうとはしませんでした。
ですが、行列を見て食べにこない人と、行列を見て食べたいと思う人を比べた時に、食べたいと思う人が多いというデータを参考にしたのでしょう。
もちろんこれには、立地や対象となるターゲット層にもよります。
ですが、行列を作って人気に見せることが売上アップにつながる(行列を見て食べない人よりも多い)と判断したので、決断し、仕掛けていったということです。
売上アップに必要な視点②届くまで半年待ちの商品
通販では、「いかに早く届くかの勝負」という見方もありますよね?
- 今日注文して届くのが1週間後で9000円
- 今日注文して明日届くけど1万円
この場合、高くても早く届く方を選ぶ時ってありませんか?
実際、安さよりも早く届く方を優先する人はたくさんいます。
欲しい!と思って買うわけなので、少しでも早く手に入れたいと思うのは当然のことです。
にもかかわらず、商品が届くまで半年待ち、3ヶ月待ちという人気商品はたくさんあります。
気仙沼ニッティングなどは有名ですね。
気仙沼ニッティングの場合は、手作業であること、編み手の人数も限られていることが理由で納品まで時間がかかります。
ただ、
どこの商品も本当にそこまで時間がかかるのでしょうか?わざとってことはないでしょうか?
あなたがネットで検索していて「欲しい!」と思った商品が、届くまで半年待ちだったらどうですか?
「そんなに人気があるの!?」
と思って余計に気になりますよね?
「納品を待たせる」というビジネスを仕掛ける視点
もちろん大量生産ができない商品はあります。
ですが、大抵の場合は人を増やして生産量を上げることは可能です。
ただし、それでは人気商品はできません。
1万人が欲しいのに100個しか販売しないから人気が出るわけです。
通常、本当に人気になった場合、嬉しくなって生産量を増やします。
人を雇ったり、生産するための機械を入れたりといった対策をとります。
ですが、1万人が欲しいと思って1万人に届いてしまったら、あっという間に人気は落ちてしまうのです。
こういう商品見たことありませんか?
お客さんは、
「手に入りづらいから欲しかったけど、いつでも買えるなら別に今買わないでもいいよね」
ってなってしまうものです。
もちろん、これも扱う商品や対象となるターゲットによります。
その上で、
- 今、生産量を上げて一気に売上アップをはかるか
- あえて生産量を変えずに、長期的に人気の商品として販売を続けるか
を判断する必要があります。
(多くの)半年待ち、3ヶ月待ちの商品は、売り手側の仕掛けによって人気であり続けているということです。
売上アップに必要な視点③レビューで特典や割引
先にあげた2つは「商品があっての話だから自分には関係ない」と思った方もいるかもしれません。
なので今度は、無形のサービスを扱っている方にとってもおおいに関係のある話です。
よく「お客様の声」や「レビュー」をたくさんのせている方がいますよね?
あれは、実際に自然と集まることもありますが、基本的には集まるではなく「集める」です。
では、どうやって集めているかというと、
「特典をあげるからレビューしてね」
「お客様の声に出てくれたら割引するよ」
という感じです。
もちろん自然と書いてくれる方もいますが、大抵は「良かった」と思ってもわざわざ書かないものです。
あなたもそうではないですか?
なので、特典や割引を使って集めることになります。
「損して元取れ」というビジネスを仕掛ける視点
特典の場合は内容によりますが、割引の場合は本来の売上よりも少なくなります。
ですが、それでもレビューやお客様の声が欲しいと考えた人だけが、割り引いてでもお願いするのです。
一般的に、レビューの数が多かったり、お客様の声が多いと人は信用します。
みんなが良いと言っている(割引や特典という恩恵を受けているので、通常は良いことしか言わない)ということは、きっと良いってことだ!という考えになります。
その結果、あっという間に人気のサービスの出来上がりです。

それがわかっていてもやらない人の多くは
- 割引したくない
- 特典つけるの嫌(特典を考えることができないも同じ)
となるからです。
もちろん、僕のように
- たくさんのお客さんは必要ない
- わざわざ手間をかけさせたくない
という前のめりではない人もいるでしょう。
どちらが正解ということではありませんが、「お客様の声」も「レビュー」も多い方がいいのは間違いありません。
今の売上が少し下がったり、手間があったとしても、結果として人気になることで売上アップにつながる可能性が大きいからです。
とはいえ、あなたの働くスタンスや考え方が大切ですので、無理にやる必要は一切ありません。
必ずあなたはあなたの優先順位にもとづいて決断するようにしましょうね。
まとめ
世の中には、
「もっとこうすればいいのに」
って感じることがたくさんあります。
残念ながら、気づいていないことも多いのですが、中には意図的にやっている経営者もいます。
「もっとこうすればいいのに」
で終わらずに、
「もっとこうすればいいのに、なぜやっていないんだろう?」
という視点で考えてみてください。
あなたがすでにビジネスをやっているのであれば、色々と売上アップの方法や、売れる商品やサービスを考えているでしょう。
ですが、ゼロから考えなくても、世の中にはたくさんのヒントが溢れています。
「なぜ?」の視点を持つことは本当に大切です。
- 行列ができているのはなぜ?
- お客さんが全くいないのはなぜ?
- 古くて汚いのに女性客が多いのはなぜ?
あなたのビジネスのヒントは世の中にたくさんありますので、ぜひ「なぜ?」の視点で見るようにしましょう。
そして、ついでに人気も作ってしまってくださいね!
大川
社会的証明の原理とは心理学で、他人の判断を優先してしまう心理のことを言います。