心理学を学んでいる方から相談を受けました。
その心理学をセールステクニックとして使うことで、売上をアップさせる方法を教えることをビジネスにして起業したいとのこと。

心理学を使って売上をアップさせたり、自分の望んだ通りに話を進めるというのは可能でしょう。
しかも、テクニックが必要なので、教えてもらう人からすると「新しいことを知った」「すぐに使えそう」という気持ちが働き、学んだ感もあります。
ただそのテクニック、使えないケースが2つあるので、ご紹介したいと思います。心理学に限った話ではないですし、ビジネスをするなら必ず理解しておかないといけないことです。
使えないケース①相手も同じテクニックを知っている時

1つ目は、相手もそのテクニックを知っている時。
この場合、相当うまくやらないと、
「うわ、◯◯使ってる」
「もっとうまく使えばいいのに」
と思われてしまうからです。
実際、僕もセールスを受けた時に、何度も明らからに「ミラーリング」を使ってるなーという経験があります。
ミラーリングとは
相手のしぐさや言動・行動などを鏡のようにして真似することで、相手に好意や親近感を抱かせる心理テクニックのこと
頑張ってる感じでやっていると応援したくなったり、微笑ましいこともありますが、そうじゃない時は正直「そこまでやると露骨すぎるでしょう」って冷めることもあります。
ただこの1つ目のケースは、相手が知っているかどうかは最初わからないのが難しいところです。
なので、まずはテクニックに頼らないこと、そして、次に話す2つ目の「テクニックが使えないケース」をクリアすることを意識しましょう。
使えないケース②信頼されていない

そもそもの話として、どのようなテクニックであっても、相手から信頼されていない状態では使えません。何をしたところで無駄です。
つまり、
テクニックよりも「人として」の方が大事ってことですね。
例えばあなたが家族や親友に何かをお願いするときに、心理テクニックを使ったりはしませんよね?
そこには信頼関係があるので、普通にお願いするし、相手も普通にそのお願いを受けてくれるはずです。
逆に、信頼していない人からのお願いは受けたくないと思いますよね?
もちろん詐欺師のような人もいるので、受けてしまうことはあるかもしれませんが、本来ならちょっとしたテクニックを使われたところで、信頼していない人からのお願いやセールスを受け入れることはありません。
繰り返しますが、テクニックを学ぶことも大切だけど、相手との信頼関係を作る方がもっと大事ってことです。
テクニック系の本や講座が売れるわけ

心理学に限らず、テクニック系の本はたくさんあります。教える講座も多いですよね。そして、実際に売れます。
これは当たり前のことで、「すぐに使えそう」「売上につながりそう」と感じるからですね。
- 信頼関係を作って長期的にビジネスを安定させる方法
- 今日から使える!心理学を使った売れるセールステクニック
という2冊の本があれば、間違いなく売れるのは②の方です。
たとえ①の内容を「読んでほしい」「大切だ」と思っていても、販売者は売れる方を優先するので②を出します。ビジネスとして考えると、売れないと仕方ないですからね。
ただ、テクニックばかりを学んでも売上が上がらない人は、いつもと違う本を読んだり学んだりしてみてください。
逆に、考え方などの本ばかりを読んでいるなら、たまにはテクニックやノウハウを学ぶことに時間を使っても良いかもしれませんね!
さいごに
今回ご相談を受けた方からコンサルの依頼がありました。でもお断りさせていただいたのは、まさに信頼できるかどうかの問題です。

この方は、お試しコンサルの日程を一度変更しています。当日の開始10分前に変更の連絡がありました。そして、変更した当日の朝にZoomのURLとともに時間確認を含めての連絡にも反応はなく、結果、当日開始時間の20分後に連絡があり「今からお願いします」の一言。
時間に遅れるのは仕方ないですが、連絡はする必要があります。
しかも、遅れた時に平然としていたことから、人として合わない(信頼関係を築くことができない)と思ったからです。
単純に時間を守れない人は無理、ということではありません。
僕とお話ししたことがある方は聞いているので「またか」と思うかもしれませんが、お客さんにしたくない人は決めておいた方が良いです。
もちろん僕も決めているので、今回お断りさせていただきました。

その社長があまりに横柄だったからです。後でちょっと後悔しましたけどね^^;
で、ちょっとおかしな話ですが、信頼関係ができていれば、本来許せないことも許せるようになります。
「時間を守れない人は許せない!」という人でも、信頼関係ができている人が遅れてもなんとも思わなかったりするのです。
つまり、それだけ「信頼関係を築くことが大切」だというお話でした。